年金生活者支援給付金で年金に6万円上乗せ!支給要件や申請方法を徹底解説!

年金生活者支援給付金で年金に6万円上乗せ!支給要件や申請方法を徹底解説! 給付金制度

今回は、2024年4月から始まる年金生活者支援給付金の増額についてお話しします。

この給付金は、年金を受け取っている方々の生活を少しでも楽にするための大切な制度です。

2023年に、この給付金を受け取った方のうち、10人中7人が70歳以上の方だったそうです。

年金だけでは心もとないと感じている方も多いかと思います。

そんな中、給付金が増額されるというニュースは、きっと多くの方にとって一筋の光となるはずです。

しかし、この給付金は自分で申請をしないと1円ももらうことができません。

この記事を通じて、どのような方が給付金の対象となるのか、増額後の金額はどのくらいになるのか。

そして、どのようにして申請するのかをわかりやすく徹底解説していきます。

老後の生活を少しでも安心して送っていただけるよう、この機会に給付金について詳しく知っておきましょう。

年金生活者支援給付金とは?

年金生活者支援給付金とは、一定基準以下の所得が低い年金受給者を対象に、国から年金に上乗せで支給される給付金です。

この給付金の目的は、年金だけでは足りない生活費を補助し、皆さんの老後の生活を少しでも安心できるものにするためのものです。

ですが、この制度のこと自体知らない人が実はかなり多いんです。

実は、この制度は2019年10月1日にスタートした比較的新しい制度です。

なので、初めて聞いたという方も多いかと思います。

2019年10月といえば、私たちの生活に大きな影響を与える出来事がありましたが、どんな出来事があったか覚えていますか?

そう、消費税率が8%から10%に引き上げられたのが、2019年の10月なんです。

この増税によって生活費の支出が増え、特に年金生活者の家計には大きな影響となりました。

実は、この給付金は消費税の増税を財源とした社会保障の一環で、低所得者の増税負担を軽減することを目的として作られた制度なんです。

つまり、年金生活者支援給付金は消費税増税に対して、所得が低い年金受給者のための救済措置とも言えるわけです。

2024年4月からは、給付金額が増額され、より多くの方々にとって大きな支えとなることが期待されています。

老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金を受給している方がこの給付金の対象となり、申請を行うことで受け取ることができます。

この制度は、皆さんの生活をより豊かに、そして安定したものにするための重要な手段の一つなんです。

対象となる給付金の種類

次に、年金生活者支援給付金の対象となるのは、主に3種類の年金受給者です。

まず、老齢基礎年金を受け取っている65歳以上の方々が対象です。

これは多くの高齢者が受給している基本的な年金です。

次に、障害をお持ちの方が受給する障害基礎年金受給者も給付の対象となります。

そして、亡くなった配偶者や親から受け継いだ遺族基礎年金を受け取っている方も含まれます。

これらの年金を受給している方々は、追加の支援が必要とされる場合に、年金生活者支援給付金を申請することができます。

支給要件の詳細

年金生活者支援給付金を受け取るための具体的な要件は、主に以下の3つです。

1.年齢要件: 対象者は65歳以上である必要があります。この年齢に達して初めて給付金の申請が可能になります。

2.所得要件: 年金生活者支援給付金は、所得が一定基準以下の方を対象としています。この所得基準は公的年金収入に加え、その他の収入も含めた総所得が政府が定める一定額以下であることが求められます。具体的な金額は政策によって変動することがあり、また家族構成などによっても異なるため最新の情報を確認することが重要です。

3.年金の種類: 対象となるのは、老齢基礎年金を受け取っている方ですが、障害基礎年金遺族基礎年金を受け取っている方も条件を満たせば支給対象になり得ます。

次ぎに、よくある間違いやすいポイントについても解説していきます。

今は対象になっていなくても、今後当てはまる可能性も十分あり得るので、ご自身やご家族が対象になるかという視点でご覧ください。

先ずは、障害基礎年金を受け取っている方の支給要件です。

支給要件は2つあります。

☑️ 障害基礎年金の受給者であること。
☑️ 前年の所得が、472万1,000円以下であること。

前年の所得に関しては、障害年金などの非課税収入は、今回の給付金の判定に用いる所得には含まれません。

また、所得額472万1,000円以下とお伝えしましたが、扶養親族の数に応じて、こちらの所得額は増額されるようになっています。

こちらの2つの支給要件を満たしている場合に、障害基礎年金に上乗せして給付金を受け取ることができます。

では、続いて遺族基礎年金を受け取っている方への支給要件です。

こちらも支給要件は2つあります。

☑️ 遺族基礎年金を受給していること。
☑️ 前年の所得が、472万1,000円以下であること。

先ほどの障害基礎年金と同様に、前年の所得に関しては遺族年金などの非課税収入は、今回の給付金の判定に用いる所得には含まれません。

また、所得額に関しては、こちらも先ほどと同様に、扶養親族などの数に応じて増額されるようになっています。

これらの2つの支給要件を満たしている場合に、遺族基礎年金に上乗せして給付金を受け取ることができます。

続いて、老齢基礎年金を受け取っている方の支給要件についてです。

特に、ご高齢のご両親などは、当てはまる可能性がありますので、細かく確認していきましょう。

支給要件は3つあります。

☑️ 65歳以上で老齢基礎年金の受給者であること。
☑️ 世帯全員の市長村民税が非課税であること。
☑️ 前年の公的年金収入額とその他の所得額の合計が、87万8,900円以下であること。

つまり、年金を早くもらう繰上げ受給をした場合は、65歳にならないともらえないということになります。

一方で、年金を遅く受け取る繰下げ受給の場合は、申請を行った時から受給可能となります。

65歳以上で老齢基礎年金を実際に受け取っていないと、この給付金は受給できません。

また、同世帯に1人でも課税対象の方がいる場合には、この給付金は支給されません。

そして、前年の所得額には、障害年金や遺族年金などの非課税所得は含まれませんのでご注意ください。

ここでよくある間違いをご紹介します。

実は、この公的年金等の収入額と、その他の合計所得が87万8,900円を超えていても、この給付金をもらえる人がいるんです。

例えば、こんな女性がいたとします。

年間合計 150万円(12万5,000円)の年金を受給。
老齢年金 60万 + 遺族年金 90万

この方は、年金以外の収入はなく、年金を月12万5000円、年間150万円を受け取っている方です。

この方の年金収入の内訳を見ると老齢基礎年金60万円、遺族基礎年金90万円を受け取っています。

この方は、夫と死別し遺族基礎年金を受け取っている方なんです。

一見、年金収入が年間で150万円以上あるので、3つ目の支給要件に満たないと思いますよね。

しかし、遺族基礎年金や障害基礎年金などの収入は含まれないというルールになっていたのを思い出して下さい。

そう、非課税の収入はここには含まれないんです。

つまり、この方の公的年金等の収入額は、遺族厚基礎金の90万円を引いた、60万円となるんです。

年金受給額が、87万8900円を超えていても、このように遺族基礎年金をもらっている場合には、受給できるケースがあることを覚えておきましょう。

給付金の申請方法

ここからは、実際の申請用紙を元に申請方法について解説していきます。

冒頭でもお話したように、この給付金は自分で申請をしないと受給することができません。

ひどい話しですよね。

でも申請はとっても簡単なのでご安心ください。

先ほどもお伝えしましたが、対象の方には日本年金機構から上の写真のような、緑の封書が届きます。

この封筒は、絶対に捨てないで下さい。

この封筒の中に、年金生活者支援給付金の請求書が入っています。

この請求書に必要事項を記入し切手を貼って投函すると、約1〜2ヶ月後に日本年金機構から審査結果の通知が届きます。

その後、支払い月の上旬に振り込み通知書というものが届きます。

この通知書に、あなたが受け取れる給付額が記載れており、記載されている金額が年金に上乗せされて支給されるといった流れになります。

申請手続きの流れをもう少し細かく見ると、以下の2種類に分けられます。

☑️ 既に対象となる3種類の年金のうちどれかを受給している場合。
☑️ 老齢基礎年金をこれから受給する場合。

1つ目のすでに年金を受け取っている方が、前年度より所得が減ったなどの理由で新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる場合、日本年金機構からこちらの緑の封書が送られてきます。

この封書は、毎年9月頃に順次発送となっています。

こちらの封筒内に必要事項を記入して返送すれば、申請は完了です。

記入する必要事項は「提出日・氏名・電話番号」の3点だけです。

とても簡単ですよね。

間違って捨ててしまわないように、届いたらすぐに申請しましょう。

届いた請求所の左側には、実際にあなたが受け取れる見込み額が記載されていますので、自分がいくら受け取れるのか確認することもできます。

次ぎに、2つ目の老齢基礎年金をこれから受給するという方の場合、65歳になる3ヶ月前に老齢基礎年金を受け取るために必要な年金請求書と一緒に、こちらの緑の封書が送られてきます。

こちらの場合も、太枠の中の必要事項を記入して返送すれば申請は完了です。

記載する必要事項が5つと、先ほどの場合より少し多いですが、内容は「個人番号・氏名・生年月日・住所・届出年月日」の5つです。

難しくはないですよね。

どちらの場合も1度申請を済ますと、翌年以降の手続きは原則必要ありません。

届いたら忘れずに申請しましょう。

よくある質問(FAQ)

年金生活者支援給付金についての、よくある質問(FAQ)をまとめてお答えします。

これらの情報をもとに、給付金に関する疑問を解決するのに役立てましょう。

  1. Q: 年金生活者支援給付金を受け取るための条件は?
    • A: 受け取るための主な条件には、65歳以上であること、所得制限を満たすこと、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金のいずれかを受給していることが含まれます。
  2. Q: 申請方法は?
    • A: 日本年金機構から届いた申請書に必要事項を記入し返送するだけです。
  3. Q: 給付金はいつからいつまで支給されるの?
    • A: 給付金は申請が認められた月から所得状況に変更がない限り、継続して支給されます。年間での所得確認や制度の見直しがあるため、変更がある場合は再申請が必要になることがあります。
  4. Q: 給付金の額はどのように決定されるの?
    • A: 給付金の額は、所得状況や世帯構成、年金受給額などに基づいて決定されます。具体的な金額は申請を通じて確定します。
  5. Q: 給付金を受け取ると税金はかかるの?
    • A: 年金生活者支援給付金は非課税です。受け取った給付金に対して税金はかかりませんが、所得状況によっては申告が必要になる場合があります。

これらのFAQは一般的なガイドラインであり、個々の状況によって異なる場合があるため、詳細は年金機構や専門家に相談することをお勧めします。

給付金詐欺に要注意!

給付金を巡る詐欺には特に注意が必要です。

新しい制度や給付金が開始されると、残念ながらそれを悪用しようとする詐欺師も出てきます。

ここでは、詐欺を防ぐためのポイントをいくつか紹介します。

1. 公式な連絡に注意する: 年金機構や政府機関からの公式な連絡は、原則として郵送で行われます。電話やメール、SNSでの突然の連絡には特に注意してください。

2. 個人情報を守る: 年金番号や銀行口座情報、個人情報を電話やメールで教えないようにしましょう。正規の機関はこのような方法で情報を求めることはありません。

3. 手数料を要求されたら警戒する: 給付金の申請や受取に際して、手数料が必要だと言われた場合は詐欺の可能性が高いです。公式な給付金申請に手数料は不要です。

4. 公式ウェブサイトを確認する: 不審な連絡を受けた場合は、直接年金機構の公式ウェブサイトにアクセスし、情報を確認するか、公式の連絡先に問い合わせてください。

5. 家族や友人と情報を共有する: 詐欺に関する情報は、家族や周囲の人と共有し、互いに注意を促し合いましょう。特に高齢の方が狙われやすいため、サポートすることが重要です。

詐欺は巧妙に行われることが多く、一見すると正規のものと見分けがつかないこともあります。

不安や疑問を感じたら、すぐに公的機関に相談することが、被害に遭わないための最良の方法ですよ。

まとめ

いかがでしたか。

年金生活者支援給付金は、65歳以上の年金受給者を対象とした重要な制度です。

この給付金を通じて、所得が一定基準以下の方々が追加の経済的支援を受けることができます。

給付金の受給には、所得制限や特定の年金受給資格が必要であり、自分で申請を行う必要があります。

また、詐欺に注意し個人情報の保護に努めることも忘れてはなりません。

年金生活者支援給付金は、適切に活用すれば老後の生活をより安定させることができる貴重な支援策です。

この記事を通じて、年金生活者支援給付金の概要、受給要件、申請方法、注意点などについて理解を深め、制度を有効に活用することができれば幸いです。

何か不明点がある場合は、日本年金機構や最寄りの年金事務所に相談してください。

安心して、より良い老後生活を送るために、この給付金制度を活用しましょう。

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